プロフィール

桑原裕子(KAKUTA)

Author:桑原裕子(KAKUTA)
愛を乞う人、乞わぬ人。
とりあえず、デエトに出かけなさい。

◎バラ吐露外伝によるデエトの心得◎
その1:デエトは素敵男子に限るべし
その2:デエトは割り勘にすべし
その3:デエトの日時指定は任せるべし
その4:デエトの場所設定も任せるべし
その5:デエトは本気で舞い上がるべし

少々の開き直りと 大いなる勘違い
消せないブス根性と 果てなき乙女心
そしてラブ……
デートに要するパーツは揃った
欲深き女のデートリポーツ
バラコ胸中吐露部屋外伝!


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栄えある吐露外伝第一回目がやってきた!
申し込むデエト相手は誰がいいだろうか。
最初だし、仲良しのかたが良いだろう(じゃなきゃ断られかねない)。
しかしできることなら、一緒に遊んだことはまだ一度もなく、「二人きりであったら何話すんだろ?」とやや緊張の走る相手が良い。
更に、女のコといかにして遊ぶのかあまり想像のつきにくい、未知なるものをかきたてられる男性にこそ、申し込むべきではなかろうか。
というわけで、先日私はある方にメールを送った。

「デエトお願いします。」

ついに、このブログの始まりである…!
コーナーのルールは画面左にあるとおり。場所も時間もお相手に合わせ、こちらは何時でもどこにでもついていきますというスタイル。なにもかも男に任せっきりの女は日常ならばうざったいが、このコーナーで自己主張は控えよう。
デエト相手のお気に入りスポットならば、どこでもいい。これが条件。
ということは、わびしい居酒屋で一杯やって終わることもあれば、ゲーセンで1000円分遊んでお疲れさん、ということもあり、下手すれば下北沢の「ぶーふーうー」で夜通しまずめのアイスコーヒー片手にグダグダするなんてことになっても、全て相手の好み次第。文句は言えないのだ。
まだまだちっぽけなブログである。適当なところで茶を濁されてもしかたあるまい。
…と、そんな覚悟で待っていたところ、デエト前日、ついにお相手から待ち合わせ場所を記したメールが届いた。企画とはいえ、にわかにデエト気分は盛り上がる。
さて、お相手の待ち合わせ指定は?
「午後一時。東京駅、京葉線のホームで。」
こ、これは……まっとう!!!
初回からして大変まっとうな時間設定である。
しかも、東京駅の、京葉線んんん!!?
京葉線が走っている場所っていったらアレだ、カップルといえば誰もが通過儀礼のように行くであろう、かの日本一有名なデエトスポットがあるではないか。
い、いきなりハイレベルなスタートである。
しかも今回のお相手は、およそ「デエト」などというロマンチックな愉しみごとなど興味のなさそうな、デエトよりも喧嘩にトキメキます的な、学生時代がいかにして人体を破壊するか研究してきました風な、なんなら庭石を割るようにしゃれこうべをたたき割ってきたよ俺はというていの、アナーキストで武闘派な野郎なのである。
深夜に呼び出されてスパーリングに行く羽目になったり、デエトついでに競馬でひと儲けしましょうかなどという話になるかもなと予測していたのだが、意外にも、紳士的な設定だ。
お相手からのメールには、
「色々考えたんだけど(笑えるやつとか)すげえリアルで恥ずかしいくらいの普通のデートにしてやる」と書いてあった。

「してやる」!!!

なんだかドキュンと来るではないか。
急にこちらも緊張してきて、ど、どうしよう、スカートで行こうかしらジーンズで行こうかしらと、なかば本気で迷うしまつ。
この企画、しゃれこうべをたたき割る男による予想外のデートプランで、初回からハイテンションで始められそうな気がしてきた。
いいぞ。いいぞ……!!

◆◆◆

4月某日。デエト第一回、開始。
自分なりにおめかしをしてみた。
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ま、まあ、限界がありますけどね。

東京駅に到着。相変わらず人が多い。
待ち合わせ時間までに京葉線に辿り着かなくてはならないのだが、この京葉線までの道のり、相変わらずほんと、遠いのな!


ヒイコラしながら、何とか京葉線まで到着した。周りにはカップルがチラホラ…。
こやつらが行くところはわかっている。あの夢の国だ。
私はというと、まだ行き先を明かされていない。
「京葉線の乗り場というか、広場みたいな所で待ち合わせしましょうか」
とメールが入る。
乗り場というか、広場みたいな、場所……?
どこよ?
目的地へ向かい、京葉線へ続く「動く歩道(エスカレーター)」をズイズイと一人で歩くうち、もし相手が来なかったらどうしようと、不安がよぎった。
めんどくさくなってドタキャンとか…あり得る。たかがKAKUTAのブログだろ?みたいなさ。
京葉線の「動く歩道」は長い。歩くほどに不安はかき立てられ、8割ネガティブな思考に支配されかけたところでようやく乗り場が見えた。
ビクビクドキドキしながら当たりを見渡す……と。





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いた!!!

◎本日のお相手 ドリル(櫻井智也) 様20070424002126.jpg

【プロフィール】MCR主宰。ソリッドに笑いを紡ぐ当劇団のアナーキーで武闘派なリーダーでありながら、脚本・演出を手掛け、自身も俳優として活躍。
ヤクザな色気と切れ味鋭い鉈のごとき喋りの冴える素敵男子だ。
【桑原との間柄】bird’s-eye view、ブラジルで計3回共演。ブラジル『恋人たち』では崩壊寸前の夫婦役としてぶったりぶたれたり罵ったり罵られたりの愛憎関係を展開。
出会って4年目にして、恋の予感(と書いてみる)。


ドリル 「何、いきなり撮ンの?」
はい、すいません。

怪訝な顔をされながら早速不躾にも集合時のお顔を激写。
昼間からの集合、若干眠そうではありますが相変わらずコヨーテのような鋭い目つきをたたえた男前でございます。
どうぞココカラはわたくし桑原の分身ちゃんの目線で、ドリル氏との擬似デートをお楽しみ下さいね。

というわけで、無事ドタキャンされずに向かった先はもちろん京葉線舞浜方面。
もしかして私たち、本当にあのネズミ舞う夢の国に行っちゃうのかしら…?

ドリル 「まあ、葛西臨海公園に行くんだけどね。」
あ、さいですか。

いえいえ、ガッカリするどころか、正直なところホッとしました。やはり初回から夢の国というのは、何というかこう、「やりすぎ感」がありますもんね。
葛西臨海公園、良いじゃないッスか!!!
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葛西臨海公園はドリル氏がかつて様々なガールフレンドたちと連れ立ちデエトした思い出の場所だそう。
え、でも同じ場所に別の女のコと何度も行くのってちょっと微妙じゃない?
私が率直な意見を述べると、合理性を重んじるお答えが帰ってきた。

ドリル 「この歳になると新しい所行って右往左往みたいなのがイヤなんだよ。例えば新しい場所だと、ここで何時間つぶせんのかなーとかわかんないでしょ。知らない土地とか俺、怖くなっちゃうから
……。
まあ私もどちらかといえば、知らない土地に行くと地理感覚が掴めぬまま狭い範囲をグルグルまわって疲れて終わり、みたいなことによくなるんで、わからなくもないですがね。

ドリル 「それに別に同じ所行ったって行く人が違うんだから、その都度、違う見え方になるでしょ。」
……。
そう言われると、そこそこ納得してしまいます。
そうね、私たちにとっては初デート。気にすることなんて、ない、ない!

ドリル 「見えるんだよ…水族館のあちこちに昔の俺の幻影がさ。」
ああ、うん…。

ドリル 「んで、その横に昔の女がさ。」
やだよそれ。
っていうかこの電車、葛西臨海公園駅通過しちゃいましたけど。

ドリル 「あ、ウン、通過儀式だから。」
なんのこっちゃ。

というわけでうっかり快速に乗ってしまった私たちは葛西を通り過ぎ舞浜へ到着。ウキウキと夢の国へ向かっていくカップルたちを横目に、引き返す各駅停車を待ちながら、ドリル氏に葛西臨海公園の魅力について聞きました。

ドリル 「水族館の周りとかね、ほんと別に何もないの。
ああ。そう言うところを二人でブラブラするのとかって楽しいですよね。

ドリル 「いや女のコってそう言うけど、実際そんな面白くないよ。」
もっと良いこと言ってくださいよ。
そうだなあ。あ、そうだ、あそこには確か大きい観覧車もありますよね!!

ドリル 「一度も乗ったことねえな。
お乗りなさいよ。

水族館というのは、静かでムードがあり、ネズミ踊るあの夢の国ほどではないにしろ、人気上位のデートスポットである。
動物園とどちらが良いか好みが分かれるところではあるが、ドリル氏に言わせるならば…。

ドリル 「動物園とかいいんだけどさー、どうしても狭いとこ閉じこめられてるなっていう感じがしちゃうじゃん。シロクマが氷を模したコンクリートに寝かされてるねっていう感じの。水族館はその点、まだ開放感があるって言うか、気楽な気持ちで魚うまそうだねみたいな会話も出来ちゃうでしょ。」
なるほど、なるほど。
破壊男ドリル氏のイメージからは意外な、ヒューマニストなご意見です。
魚うまそうだねは別にしても



うまそう…?

ドリル 「それに動物園はひとつひとつちゃんと見なきゃって感じがあるけど、水族館だと別に関係ない話しながら歩いてて、途中で魚見たりしてもいいわけでしょ。背景的な?BGみたいな感覚で。」
だって女は水族館が好きだとよく言うけど、実際魚自体が好きなわけじゃないでしょ、と続けるドリル氏。ようはあの水族館のムードが好きなんだろう、と。

ドリル 「だって別にうちに帰って“またあの魚に会いたい”とか思わないでしょ?そんなの思うの、さかなくん(@吉本工業)くらいでしょ。」
さかなくんも思うかどうかは。
でもまあたしかに、魚も含め、あの薄暗さとか、神秘的な青の世界が広がる水族館の独特な雰囲気に惹かれるのでしょうね。
暗さに紛れてイチャイチャできそうだし。と、ヨコシマなことを思ったり。
そんなことを語らいつつ、ドリル氏の恋愛遍歴に話が及び始めたところでいよいよ葛西に到着です。

お!!


観覧車ありますね!大きい!!ドリル氏も、曇り空のした少々無理矢理感のある笑顔で大観覧車を扇ぎます。

ドリル  「コレできたときは一応、日本一大きい観覧車ってふれこみだったみたいなんだけど、出来てすぐ更に大きいのができちゃったらしいんだよね。」
何か切ないッスね…。
と、ともあれ、アレに乗りましょうよ!!そうだなあ、本日のデートのクライマックスってことでどうかしら。水族館に観覧車。これはかなり、スタンダードデートな感じ!



ドリル 「ちょっとまず、コーヒー飲まない」
あ、はい。

コーヒーとココアで先に一休み。先ほどまで話していたドリル氏の恋愛観に話が戻りました。
なにやら、先ほどから話を聞いていると少々めんどくさがり、合理主義の印象があるドリル氏ですが、デートするならどんな女性がいいですか?

ドリル 「まあ俺もあまり自分でこうしたいああしたいって言う方じゃないんで、できればしたいこととか食べたいものとか自分から言ってくれる女の人がいいね。『何食べたい?』『かつどーん!』って2秒くらいで答えるみたいな。」
そんな子いいか?
午後から晴れるとの天気予報にもかかわらず、一向に太陽が現れない空をバックに、それからもドリル氏による驚愕の恋愛話は繰り広げられました。



ドリル 「え、ちょっとこれ全部載せないでしょ?」
載せたくとも載せられないッスワ…。

◇◆◇


ドリル氏からひとしきり軽くひとでなしな感じの恋愛論を賜り、いよいよ葛西臨海公園へ突入です。

すいませーん、写真撮ってください♪
パシャリ!


入り口の前で、近くにいたお客さんに頼んでラブラブショット。(やらせ)

強引に盛り上がる私に対し、明らかにのりきれてないドリルさん。
両手持てあまして前でくんじゃってるし、目つぶっちゃってるしで、どうにもこうにもお寺の坊さんのような無常観ただよう残念ショット。
ついでに私のファッションも微妙ダネ☆
葛西臨海公園の入場料はたったの700円。リーズナブルなので学生デートにもおすすめです。
入場券には水族館にいる魚の写真が写っていて、どうやら券売機で買うと何種類もある中からランダムに選ばれ出てくる様子。
「今日の魚は?」って感じでおみくじみたい。
ドリルさんのはイソギンチャク。なかなかきれいです。さて私のは…。


何じゃこりゃ。さかななの?なんなの?棒?
とりあえず、水族館でこいつを捜してみることに。

ドリル 「さっきも言ったけど、水族館に来たからってそんな集中して魚見てく必要はないから。BGって感じの、バックにいるなーくらいでいいからあくまで。」
その教えに従い、あまり力んで見ることもないと気楽に入場することにした私。

が。



どーん!!

でかいよ魚!すごいよ魚!!
自分の体ほどもあるばかでかい魚を前に、思わず圧倒。思わずガラスに張り付いてしまいました!
特に私はこちらにご執心で。



ウツボ!今、ウツボが熱い!!
こっちを見ている2匹のウツボに気を取られすぎて、ドリルさんが目つぶっちゃってるのにもきづきません。
白い目にバックリと開いた口のインパクトすさまじく、ものすごい、怖い!!!
でも本当はきっといい奴!(人間の利己的な思い込み)

「そのウツボはねえ、大きくなると体長2メートルくらいになるよ。」

興奮していたら横にいた知らないおじさんが教えてくれました。
2メートル!あらあ、そうですか。


ウツボ「いつまで見てんだよ?」

ウツボに大分長く時間をとられてからようやくとなりの水槽に移動すると、今度はかわいらしい熱帯魚がふわりふわり。
そうね、女のコならウツボに夢中になるよりもこっちの魚に注目すべき


うーん、ロマンティック、デエト気分。(それにしてもピンボケだ)
おおーきれいだねえ、などと話していたら…、

おじさん 「左上の説明を読めば、魚の生息地がわかるよ。」

とまたさっきの知らないおじさんがやってきて教えてくれました。
ああそうなんですか、へエーこれは南シナ海かあ。

ドリル 「水温高いな。」


ねえドリルさん、この魚なんて言うのかな?
おじさん 「魚の名前はね、日本名じゃないものは日本には生息していないということなんだ。」
あっおじさん、はあ、なるほど。それでさ、ドリルさん…、
おじさん 「この魚は食べても脂っこくてあまりうまくない。」
お、おじさん、もういいので…!

ドリル 「こっちも水温高いな。」


で、さっきからドリルさんはなぜそんなに水温を気にしているので?
どうでもいいのに、私もつられて水温ばかり確かめて歩いてしまいました。
知ったからとでどうすることもなく、ただ冷たいね、暖かいねの確認トーク。
「ドリルさん、こっちも水温高いよ!」
水質調査じゃないんだからさ。

というか、魚など集中してみなくていいと話していた割に、
「あ、あの魚卵生んだ!」
「あ、あのダンゴムシ『帝都大戦』に出てきた!」
「この蟹じゃ、ミソ食べきれない!」
気がつけばさかなくん(吉本興業)へつづけとばかりに水槽を熱心に見ておった私たち。
ここでひとつわかったことは、

水族館て、結構、ふつうに楽しい。

色とりどりの熱帯魚。変わった形の淡水魚。少々不気味な深海魚。
魅惑的な海の生き物たちに心奪われ、安らぎます。
そしてなぜかどこの水槽にもナマコが点在しています。
ドリル 「どっか一緒くたにまとめておいてくれよ」
ナマコに新鮮味をなくし、辛辣に言い放つドリルさんです。

たまに変わった水槽もあります。


長靴にビール瓶…?やけに汚い感じだけど。
ドリル 「アンチテーゼですよ。」
ははあ、魚が住んでいる中に普段あなたたちはゴミ捨てちゃってますけどいいんですか的なメッセージですね。
私も昔金魚を飼って、飾り付けでにぎやかにしようとセサミストリートのゴム人形を水槽の中に沈めたら金魚がものすごい具合悪くなったものでした。
海を大切に。そんなこともキッチリ教えてくれる、水族館です。

ドリル 「こっちは低いな。」
だから、水温の話はもういいので

水族館の奥深さに意外なほど盛り上がり、魚かわいいね、寿司食べたいねとトークも弾んでなかなかイイ感じ。
ただどうでしょう?「水族館の独特な暗やみ」の中にまさに今いるにもかかわらず、水槽から水槽と渡り歩いてナマコをチェックしてみたり、ロマンティックなムードを堪能する間がありません。
ここへ来たカップルたちは一体、水族館のどのあたりでラブリーギアを入れているのか??
そんな疑問がわいたとき、ドリル氏がある場所を指して手招きました。

ドリル「ここ、ここですよ。」

招かれるまま向かった先には…。
おお!!
カップル御用達のムーディな空間が!!!
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巨大マグロ水槽。

どこ写してるのやらな写真が下手すぎで悲しくなりますが、この場所こそドリル氏オススメのムード製作所。
巨大な水槽にぐるりと囲まれた広場には、長いベンチが何列も並んで置いてあり休憩所のようになっています。歩き疲れて、まったりしたい人にもいいですね。
ポイントアイテムとして、ベンチの端にはマグロの解説を見ることが出来るテレビモニタが置かれてあるのですが、おそらく男女はここで
「マグロを調べようよ!」
などとピッタリと座って密接な距離になるのでしょう。
普段は食らうばかりのマグロも、実はデエトで大活躍なのです。
もちろん照明も「ちょっとくらい、いちゃついたっていいぜ」と容認してるかのような、イイ感じの暗さ!

ドリル 「じゃ、ちょっと勉強しようか。」
おお!い、行きますか、テレビモニタ前に!
ここはひとつマグロの恩恵にあやかって、キュッとくっついて座りましょう。

ドリル 「これね、“マグロの泳ぎ方”。マグロって泳ぐとき背びれ追ってツルンとなるんだよ。」
使い慣れた操作でマグロの映像を呼び出すドリル氏。なるほど、確かにマグロは早く泳ぐとき、背びれをしまって水の抵抗を少なくしているようです。
だけどね。
この距離に、このマリンな薄暗き間接照明、加えてバックに流れるヒーリングミュージック…。
女のコならば今考えるのは、目の前のマグロよりも、隣にいるヒト科・オスでしょう。


ヒト科・オス・ドリル。
あのー、あれですか。ドリルさんは恋人とここへ来たら、なんといいますか、スキンシップなどは、な、なさるんですか?何なら接吻のひとつやふたつ…、

ドリル 「え?別にしない。」
あ、そうすか。(カクーン)
人類は大きく分けて二つに分類される。人前でイチャイチャする者と、しない者だ。
ただし、しない者もシチュエーションや時間帯によってその意志を変えることはあるらしい。
先日友人たちにリサーチしたところ、デートでいきなりしょっぱなからイチャイチャベタベタするのはどうも違う、という意見が多かった。
夕方になり、日の入りが近づいてきてああもう楽しかったデエトも終わりだねという刹那、そっと手を握りあう…くらいが、最も盛り上がり、ちょうどいいのだとか。
いちゃつきたい男性、および女性諸君、ひとまず夕方までは待ち、抑えをきかせましょう。

ドリル 「だってさあ、こういうとろとか河原の土手とかでイチャイチャすんだったら、『もういいや、俺んち来るか?それかホテル行く?』ってなるでしょ。」
それは、いろいろはしょりすぎです。

それにしてもこのマグロエリア、いいんだけどどこ見てもマグロ、という点でいうと若干味気ない気も。
これが全部ウツボならいいのにな…。


はっ、またウツボに気をとられてしまいました。

やがてベンチ列の前に登場した係員のお姉さんが解説を始め、「マグロの急カーブについて」などをなぜか素笑いを交えて説明するのを不思議な思いでひとくさり聞いた後、私たちは他のエリアへ移動しました。
人気の魚を展示している特設コーナーでは、映画『ファインディング・ニモ』で一躍子供たちの人気をさらったカクレクマノミが特集されています。

これがカクレクマノミ。(すいません、写真を取り忘れました)

ちいさくて可愛い!映画も可愛かったしなあ。
カクレクマノミの特徴を物語で教える大型絵本が置いてあるので、二人で読んでみました。
どれどれ…。
「クマノミは、お母さんが産んだ卵を、お父さんがあたためます」
ふんふん、なるほど。ファミリーで生息するというクマノミですからね。

「あるひ、クマノミのお母さんが大きな魚に食べられてしまいました」
いきなりショッキングな始まりじゃね?
いやでも、『ファインディング・ニモ』も確かそんな始まりでした。きっとそんなお母さんを子供たちが助けるっていう話なのでしょう。続きを読むことにします。

「するとある日、お父さんが卵を産んだのです!」
え?

「そしてお兄さんが、お父さんの産んだ卵をあたためているのです!」
は?

「お父さんがお母さんになり、お兄さんがお父さんになったのでした」
ちょっ…?????

「僕もいつかお父さんになって、お母さんになる日が来るのかナ?」
ドリル 「おいおいおいおい不条理だなおい」

クマノミのやつ、なんでもアリです。食べられたお母さんは一体…!

「ここはあたしたちとは無縁の世界なんだわ!私たちが想像したり判断したり出来る範囲の外の世界なのよ!」

思わず『火の鳥~望郷編』(手塚治虫)の台詞が浮かんでしまいました。

かわいいクマノミのシュールな一面を知り、若干見る目が変わったところでお次は、屋外へ。ウニが転がる水槽を発見です。
ドリル 「これふれあい広場だから。」
ウニとふれあうコーナー?…ああ!動物園でやぎとかウサギとかさわれる広場みたいな場所ですね。水族館だと、ウニになるわけですか。

ドリル 「うちのばあちゃんの田舎でよくウニとかサザエとか取ってたんだよ。」
そう言ってがしがし指先でウニをさわるドリル氏。男らしくていいですね。
見た目はクリのようなもんだけど、生きてると思うとちょっとこう、私なんかはさわるの怖いんですけど。

ドリル 「こういうのアレでしょ。“触ってみなよ”とかいって男の方が女の手えつかんだりしてデエトっぽいことするんでしょ。」
あ、するねするね。マグロの次はウニにかこつけて、するはずだね。

って、あ!!!



きやああああああああ!!!!!

ふ れ あ い ひ ろ ば ……!!!

メーデーメーデー!緊急事態発生、即刻避難せよ!
み…皆さん!!!デエトですよ!!!デエト発動ですよ!!!

「エヴァ、発動しました」
エヴァどころの騒ぎじゃないですよ。
まさしく今、葛西臨海公園の一角・ウニふれあい広場において、さりげなき男女のふれあいが、紛れもなくデエト中のデエトたる瞬間が、まんじりともせず敢行されました!!!
「エヴァ、発進します」
エヴァは、もういい!
企画という名目を持ってしてもこのちょっとしたスキンシップに、わたくし完全に、やさ完全に高校生気分!
ドリル氏の手の甲にある“ルパン毛”が男性という獣の色気を醸し、そちらへ気を取られるうち指先をウニに刺されてもう、トラトラトラ!!!(なんのことやら)

さ、サービスありがとうございます…!
ドリル 「ギャハハ!!デートらしくなってきたな!!!」


なってきたなってきた。
マグロからウニのくだりを経て(カクレクマノミで一瞬ロウに入ったものの)、いやもう、かなりアゲアゲになってきましたよ!!!
ウニにしっかり乙女心を触発されたところでデエトも後半戦。
高ぶる心そのままに、おそらく臨海公園一番の人気コーナーであろう、ペンギンゾーンへ移動しました。
先ほどから魚を「きれい」「かわいい」「グロい」と褒めちぎってきた私ですが…。


きゃあ!


きゃあ!


ペンギンーっっ!
やっぱり、ほ乳類ってすごい。くぁ、くぁわいすぎます。
ゴメン、魚。ほ乳に負けた

追記:悲しくなるほど頭の悪いことを書いていますが、違います。鳥類です。海鳥です。ってか見るからに鳥なのに。ウツボの毒に冒されました。(そしてウツボに毒はありません)


上記写真のドリル氏のように、こうして軽く手を水槽にタッチすると(叩いちゃダメよ)、ペンギンは自分からヘイヘイヘイ!とばかりに寄ってくるのです。
わかってるワア…こやつら、アイドル!
さしずめ臨海公園のSMAPってところですな。そうするとウツボはKAT-TUN?(すいません。)
あんまりかわいいので我を忘れ、呼びかけます。
「おいでーニャンニャン!!
まちがえました。
ドリル 「ニャンニャンじゃねえだろ。」
猫を飼ってると、何を見てもかわいいものはニャンニャンと呼んでしまいます。

ところで。異性の前でかわいい動物を見てるとき、女性ならば特に、「そんな動物を見てる自分」を意識しちゃうとき、ありますよね。
とりあえず好きな異性の前では子犬がいたらかけよっとけ的に、意識的に演出する人もいるでしょう。
80年代くらいまでは、“ずぶぬれの雨のなか犬を拾う”といったシチュが胸キュンさせるとして、漫画でもドラマでもしょっちゅう登場したものでした。
ただ私の研究によれば、
「子犬に黄色い声で駆け寄る」
「赤ん坊に赤ちゃん言葉で話しかける」
「ラブホの回るベッドで無邪気にぴょんぴょん

といった、いわゆる「ピュアっ子」がヨシとされていた時代は、椎名軽穂のときめき名作漫画『君に届け』を除き、90年代半ばくらいにいったん終息したように思います。

そして様々なモノの見方が多面的である現代では、「そんなあざとい手で気をひこうとしてると勘違いされたくない」などと逆にひねくり、かわいい動物に対しても迂闊に声色を変えないようにしてしまうという、“うがった自意識”も出てきました。
かつてはマイノリティであった「ツンデレ」というカテゴリの女子がフィーチャーされるようになったのも、この時代性によるところなのでしょうな。
さて、そうしたところでこれからのモテ女性像を予測してみます。
思うに次世代は、渡辺淳一いうところの

鈍感力。

このあたりが女子たちの目指すところとなるでしょう。
「え、犬いたの?気づかなかった」
「え、私のこと見てた?いつ?」
「今ベッド回ってた?回ってないよ

くらいの、自意識過剰な女たちを圧倒させる鈍感ぶり。「癒し系」「和み系」などにつづく「ドン系」が新しいモテの代表格・流行語になることと宣言します。


ドン系。↓
DSCF2751.jpg



はい、長々と書いた割に完全にどうでもいい嘘でしめたところで、水族館も終わりにさしかかりました。
おみやげコーナーです。
先ほど見てきたかわいいペンギンやおもしろ魚たちのぬいぐるみや絵はがきなど、ファンシーなモノが盛りだくさん。
ちょっと見ていきませんか?

ドリル 「じゃあせっかくならデートらしく、これ見たら今日のこと思い出しちゃうよって感じの思い出の品を、それぞれ500円以内で買ってプレゼントし合うのはどう」
えええっ!!そ、そんな素敵な企画、いいんですか!?
女子はそういうイベントが大好き。ヨダレが出るほどに。ちょっとしたサプライズをいつでも待ってる、それが乙女というものですから!

ドリル 「デート企画的にこういうのあった方がいいわけでしょ?(冷静)」
あ、はい。
いついかなる時もイベント性を忘れないドリル氏。演出家の性(さが)でしょうか。
いや、でもいいんです。もう、この最高に乙女心くすぐるデエト演出に乗らせていただきます。
ってか、やらいでか!

ウキウキと店を回ります。お互いに何を買うかわからないように店を回るのもまた楽しいもの。時折チラリと相手の様子を探ったりして。


探してます、探してます。

こう、自分のために誰かがモノを選んでくれている瞬間というのは、なんとこう人をときめかせるんでしょうか。好きな異性が目の前にいてこちらを見ている瞬間はもちろん幸せです。でも、別の物を見ながら頭の中で自分を想像してくれている。これこそがまた、恋愛というものの喜びです。
この別々の時間を過ごしているうちに、得意の少女漫画知識を駆使し、オタク的目線で今回のお相手・ドリル氏について分析してみることにしました。

サーチ……アンド…ズーム……。


ややタレ目の一重、目と目の間隔が広い、いわゆるヒラメ顔のドリル氏。
いやでもね、ヒラメ顔っていうのは、なかなか女子に人気が高いものなのです。
代表すると、奥田民生ですね。離れたタレ目でフェロモンを放ちます。
民生ファンである漫画家・いくえみ綾が描く主人公の恋相手は、たいていこの手のヒラメ顔が多いです。
くらもちふさこの漫画『百年の恋も覚めてしまう』でも、いろんな男性と恋愛を経験したのち、最後にヒラメ顔の男を「この顔が好きだわ」と結婚相手に選びます。
また、新撰組の美形キャラでお馴染み沖田総司も、史実ではヒラメ顔なのだとか。なので沖田に恋する女の子を描いた渡辺多恵子の時代劇漫画『風光る』ではその史実に従い、ヒーロー沖田をヒラメ顔に描き、一般的な美形キャラを避けたテイストが人気を博しています。
これらの漫画に共通するヒラメ顔の男性像として、ひょうひょうとして一見ちょっとなに考えてるかわからない、つめたそうでいてあったかい人、というのが挙げられますが、そう考えると、ドリル氏にも適応する感じですね。
一見怖そう、冷たそう、しゃれこうべを叩き割りそう、そんな彼がおみやげを選んでくれるというこのギャップ。

ギャップに人は、めっぽう弱い。
これポイントです。

おっと、そうこうするうちに時間が。
それにしても私は何を選ぼうか?ううむ、今日の思い出になる物といえば…。





ウツボ。
いかん!また気を取られた!
これは私の個人的なお気に入りであって、決して思い出の品ではない。
しかもこのゴム製ウツボ、用途不明
その間に向こうは会計をすましています。慌てて私もプレゼント選びに集中しました。
さて、私よりも随分先に店を出たドリル氏は外でタバコを吸って戻ってきました。

じゃ、じゃあ、さっそく渡しましょうか?

ドリル 「イヤ違うでしょ。渡すならあそこでしょ。観覧車。」

Oh my god …!!!

お、おみそれしました!!!すごい。完璧だ。ときめき通り越して、昇天プランです。
またも演出家・ドリル氏のメイクドラマに感嘆の声をあげ、次回いよいよ、
大観覧車でクライマックス!!!

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